なぜ山に登るのかと聞かれても答えがない件

登山
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「最近、登山に興味があるけど一歩が踏み出せない」
「友達やパートナーが登山好きだけど、気持ちがわからない」

そんな人に向けて、この記事を書きました。

こんにちは。ミニマリストで登山家、そしてサウナ大好きな すずきんくん です。

なぜ山に登るのか?

「なんで山に登るの?」
登山をしていると、よく聞かれる質問です。

だけど、正直、答えに困ります。
健康的だから?自然が気持ちいいから?——それもそうなんですが、
本当のところ、答えはないのです。

朝日に照らされる明け方の天狗岳。かっこいい。

一応“わかりやすい答え”を言うなら

・激しい運動をして健康にいいから!
・鳥や風、雨など、自然の音に癒やされるから!
・山頂の景色は壮大で、息をのむほど綺麗だから!
・山で食べるご飯はとにかく美味しいから!

登山をしない人には納得されやすい理由です。
でも、登山を日常的にしていると、これらはもはや当たり前になります。
「それ以外の何か」がある気がして、考え込んでしまうんです。

当然自然に触れる機会は多くなる。

抽象的だけど、少し本音を言うと

・自分の限界に挑戦したい。
・未知の世界を探るワクワク感がある。
・限られた時間・道具・環境の中でどう動くかという“戦略性”。

このあたりが登山の魅力でもあります。
でも、これって別に登山じゃなくても得られるんですよね。
だからやっぱり、「なぜ登山なのか」を問われると、また答えがなくなってしまう。

たぶん、理由なんていらないくらいに、ただ好きなんだと思います。

特に冬山は挑戦するという言葉がよく合う。

山に登るようになったきっかけ

大人になって初めて登山をしたのは、2023年の秋。

きっかけは、夏休みにしていた「サウナ旅」でした。
サウナ室のテレビに映った富士山の映像が、なぜか心に残ったんです。
その時は「そういえば登山ってあったな」くらいでしたが、
心のどこかに小さな火が灯りました。

サウナ旅が導いた「山」との出会い

その8月末、長野の本格派サウナ 「The Sauna」 を訪れました。
前から行きたいと思っていた場所で、ようやく実現した念願の旅でした。

サウナ体験の詳細はまた別の機会に書きますが——
そこで見た山の壮大さ、空気の透明さ、自然の色彩の深さ。
その全てに心を奪われました。

長野で見た風景。のどかであり彩度が高い。

 

ミニマリズムと登山がリンクした瞬間

その電車旅の途中で読んでいた本が、四角大輔さんの『超ミニマル主義』。
ちょうどその中で登山の話が出てきて、
「さっき見たあの景色に、自分も近づけるかもしれない」と感じました。

ミニマリストとして、必要最低限の装備で自然と向き合う。
まさに、登山こそ究極のミニマリズムだと思ったんです。

『超ミニマル主義』四角大輔著

そして最後の“決め打ち”は漫画だった

当時どハマりしていた漫画、『BLUE GIANT』 を読み終えた直後。
同じ作者・石塚真一さんの別作品を探して見つけたのが、
登山漫画の名作『岳』でした。

「もう全部が登山につながってるじゃないか!」

そう思って、次の休日に六甲山へ。
最初は五合目あたりで引き返しましたが、
なぜか胸の奥に熱いものが残りました。
そこから今まで、登山は私の生活の一部になっています。

『岳』石塚真一著

結局、山に登ると何がいいのか?

今でも、はっきりした答えはわかりません。
でも、登るたびに感じることがあります。

・自然に触れながら「目的に向かう」ことで、本気で生きている実感が生まれる。
・ゴールが見えない時間を歩くことで、胆力が鍛えられる。
・限界を超えるたび、自分を少しずつ信じられるようになる。

どれも抽象的ですが、全部本当です。
もしかしたら僕は、その“答え”を見つけるために山に登っているのかもしれません。

初めて登頂した六甲山からの景色

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おわりに:理由のない好きにこそ、真実がある

「なぜ登るのか?」と聞かれても、やっぱりうまく答えられない。
でも、理由を探しているうちは、まだ本当の“好き”じゃないのかもしれません。

登っている瞬間、ただの一歩一歩に夢中になれる。
その時間こそが、私にとっての「答え」なんです。

ネパールにあるアンナプルナⅠ。8000m級の大迫力。

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